北イタリアの絵になるウェディングとおもてなしの食事

 


イタリアの神聖な結婚式と大人の愛と情熱が伝わる結婚式に出席しました。

美味しい郷土料理とカクテルを楽しみながらゆっくり過ごす、2組のイタリアンウェディングをご紹介します。

 

 

イタリアが誇る地中海のリビエラでウェディング



海に面したリグーリア州「Savona(サヴォナ)」という町で、イタリア伝統の結婚式が行われました。

 

潮風漂う海の近くに佇む、歴史的建造物かのような趣のある教会「Chiesa di Sant'Ambrogioキエザ ディ サンタンブロッジォ)」、中には美しいフレスコ画が広がっています。神聖な場所である教会内では、ストールやカーディガンで肩を隠し露出の少ない服装をします。

 

新郎のアレサンドロが待つ中、白いレースのロングスリーブドレスに包まれた新婦ジュリアがお父様とオルガンの演奏と共に教会に入りミサが始まります。


心地よいフランキンセンスの香りが漂い、外の柔らかな日が差し込む幻想的な空間で、聖書の朗読、賛美歌、祈り、神父が宣誓書を読み上げ、2人は誓いの言葉を交わします。指輪の交換がされると最後に、婚姻届けに2人のサインと「Testimone(テスティモーネ=証人)」(新郎新婦の大切な人に依頼します)のサインをして、約1時間の式が終了します。

 

教会から出る2人へは、ライスシャワーで祝福を贈ります。

小さなウェディングカー「500(チンクエチェント)Fiat」が用意されており、車の後ろには小さなレザーのトランクとお花が飾られています。そこへ2人は乗り込み、 参列者に祝福されつつ教会から立ち去ります。

 

 

 

地中海を眺めながらのウェディングパーティー


パーティー会場のLa Spagnuola(ラ スパニュオーラ)」には、可憐なお花や緑のアーチのある素敵なガーデンがあり、バンドの生演奏を聴きながらアペリティーボを楽しみます。

 

ウェルカムドリンクは、プロセッコ・アペロールスプリッツ・カットフルーツが入った、ストロベリーとオレンジのノンアルコールカクテルが用意されています。

 

アンティパストは、地中海ならでは白身魚のカルパッチョ・シュリンプカクテル・タコのマリネが一人分用の器に鮮やかなに盛り付けられています。

フォカッチャはリグーリア州の首都ジェノバ発祥。定番のプレーン、オニオンやサラミ、パプリカがトッピングされ、出来立ての香りとソルティーな味わい、そしてほんのり甘いテイストがクロスしたフォカッチャを堪能。

 

チーズ&プロシュートエリアでは、オニオンジャム「Marmellata di cipolle rosse (マルメラータ ディ チポーレ ロッセ)」を、ゴルゴンゾーラ&マルカルポーネ、リコッタチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノなどにトッピングしていただきます。

プロシュートクルド、コット、ラルド、モルタデッラそしてサラミも並びます

 

他にも、その場で新鮮な野菜をフリットして提供、一口サイズのコロッケ、魚のフリットなど次から次へと運ばれ、食事、カクテル、そして会場で出会った人と会話を楽しみ2時間ほど過ぎた頃ディナーが始まります。


 

窓から海を眺められる洗練された空間でディナー


新郎の挨拶と共に乾杯「Salute!」

プリマは、スペックのラビオリにペスト・アラ・ジェノベーゼ。

セコンドは、ブランジーノのアスパラガス添え。

レモンとお砂糖をかけた苺が食後に。

 

食事と食事の間に、両親のスピーチがあり「小さい頃は、パパと結婚すると言っていたのに」と幼い頃の思い出話も。

新郎新婦のゲームでは、2人が背中合わせに座ってスリッパを持ち、友人が出すクイズにスリッパをあげて答えます。2人の答えが一致する一致しないで場の空気が盛り上がります。

その後、ガーデンに出てケーキカット、ダンスタイムと夢の1日は午後4時からスタートして、日が暮れても続きパーティーが終わる頃には深夜を回っています。

 

 

教会でお互い一生愛すると神へ誓う神聖な式 、新郎と新婦が見つめ合うまなざしは、まるで映画のワンシーンのような絵に描いたような美しさ。両親の感慨深い思いが伝わる場面もあり、イタリアの家族愛の深さを垣間見ることができる素敵な結婚式でした。

 

 

 

 

雄大な自然に囲まれたウェディング


アルプス山脈を眺めることができるヴェネト州「Montebello(モンテベッロ)」にあるホテル「Francanzanaフランカンザーナ)」で人生の先輩でもある友人のゲストも楽しめるカジュアルな結婚式に参列しました。

 

新郎のサンドロが式場内で待つ中、バンドの生演奏が始まりグリーンの美しいドレスとお花の冠をつけた新婦リカルダが入場、ゲストの大拍手で迎えます。

新婦の娘ジアと孫エミリは、穏やかな笑顔で迎え、エミリの目には感動の涙が。

モンテベッロの市長が結婚式の宣誓書を読み上げ、誓いの言葉、指輪の交換、結婚のサインを終えると長年のパートナーだった2人は夫婦に。

 

新郎新婦の友人でもある神父が、2人への祈りそしてアドバイスのレターを送り新婦の娘ジアが2人に向けて読みます。

 

お互い許しあう、

どんな時も笑顔で、

花や手料理、ささやかなギフトを贈り合う、

自分を美しく保つ、

手をつないで愛し合う。

 

歩み寄る言葉が会場に響き渡ります。

 

式が終わると、 外で大きなハートがプリントされている紙を広げ2人が会場から出てくるのを待ち構えます。新郎新婦がその紙を破いて出ると、ライスシャワーで祝福。

 

 

プールのあるテラスでアペリティーボ



ウェルカムドリンクは、プロセッコ、ヒューゴ、ノンアルコールのオレンジと洋梨ジュースが用意されています。

 

アンティパストは、プロシュート&チーズ、ピッツァ、フィンガーフードの色鮮やかなバーチ・ディ・ダーマのクリームサンド、フリットなど目移りする料理が盛りだくさん。一口サイズ用に作られたヴェネト州の伝統料理「Baccala alla Vicentinaバカラ・アラ・ヴィチェンツィーナ 」とポレンタは見た目も可愛い美味しい一品。

 

スイムウェアにチェンジしてプールの中でカクテルを楽しみ、テラスで食事とプロセッコを堪能、お腹いっぱいに食べて飲んだ後にディナーが始まります。


 

華やかな花と優しい光で迎えてくれる室内でディナー

Auguri!」プロセッコで乾杯をしてお祝いの言葉が響きます。

プリマは、ホワイトアスパラガスのチーズリゾット。フライドオニオンの味がアクセントに。

セコンドは、ヴェネト州ポークのソテーと旬の野菜。お肉は柔らかさとほのかに甘さが残るヘルシーな味わい。

 

そして、プリマ、セコンドの間には新郎新婦が椅子に背中合わせに座るクイズがここでも行われ、どちらの料理が上手かで意見が分かれゲストを楽しませます。

 

 

夕暮れ時、テラスでケーキカットそしてダンスタイム

薄暗くなってきた頃、手持ち花火が配られケーキカットが始まります。

華やかな花火が輝く中、新郎新婦のファーストダンス。そして新婦と娘とのダンスも披露され会場に温かい空気が流れます。

その後は、ダンスミュージックが流れパーティータイムに。

ケーキとカフェでゆっくり過ごす、ワインを片手にダンスを楽しむ、フォトブースで写真撮影、深夜までパーティーは続きます。

 

帰り際にBonbonniere (ボンボニエーレ)、テーブルに飾られていたミニブーケ、Garganegaを使用したスパークリングワインそして2人の写真が印刷されているマグネットがゲストに贈られました。

「ボンボニエーレ」はアーモンドの砂糖菓子「Confettiンフェッティ」がレースでラッピングされたギフト。健康・子宝・喜びなどの意味のあるお菓子です。

 

2人が見つめ合う笑顔を見ると、いくつになっても恋をして、カクテルを飲んで、楽しい会話をしながら食事をして笑い合う。シンプルだけど日常で忘れてしまうハッピーな生き方を2人から学ぶ機会でもありました。

 

 

 

北イタリアのMatrimonio

ゲストから新郎新婦へのプレゼントは、現金や品物を贈ります。

事前に2人がリスト「Lista  nozze(リスタ ノッゼ)」を作り、ここから選んでお祝いにする場合もあります。今回は、イギリスにあるお城のホテル1泊2日、カップルで楽しむスパをプレゼントしました。


ゲストへおもてなしされる、エレガントな空間でのアペリティーボとバンドの生演奏、そしてディナーとワインをゆったりした時間の流れで堪能。家族と人のつながりを大事にするイタリア、2人の幸せを祈りゲストの心にも思い出に残る素敵なウェディングパーティーでした。