「モッツァレッラ・ディ・ブッファラ」は南イタリア料理に欠かせないチーズです。皮の色は白く滑らかで、生地は多重層になっているため弾力があります。味は濃厚で、生クリームや苔のような芳醇な風味が特長です。切ると溢れだす白い乳清と脂肪分が美味しさと新鮮さの目安です。製造方法は細かく規定されおり、原料の水牛乳は搾乳後16時間以内に工場に届けらなければなりません。前日の生産の乳清を常温で自然に酸性化させ、牛のレンネットを加え、チッツァと呼ばれる結合乳清も使って凝固させています。生地を繊維状にするフィラトゥーラという作業は、熟練の職人のみが引き継ぐ伝統技巧です。1996年にＤＯＰ（原産地名称保護制度）食材に認定されました。水牛のミルクは牛や羊のミルクに比べるとプロテインと脂質、とくにカルシウムが豊富です。ラクトースとコルステロールが低く、消化しやすいチーズです。