干潟で造られる唯一無二の造り手「ボルトルッソ」特集
世界的に見ても珍しいと言える、干潟を利用したブドウ栽培をする生産者「ボルトルッソ」の特集です。
標高も低く、干潟の影響で潤沢な水源があることからワインに滑らかな口当たりをもたらします。ミネラル分も柔らかく程よく塩味を含んだワインとなる個性が、フリウリ地方のブドウ品種とも非常にマッチした味わいで、
イタリア料理のみならず幅広いペアリングが可能なワインと言えるでしょう。食材や料理とのペアリングの考案もあります。是非参考にして下さい。ワインと共に料理の幅も広がると思います。
Bortolussoの土壌はMaranoの干潟のカルシウムを豊富に含み、海に近いため年間を 通じてぶどうの樹は塩分を含んだ潮風(Scirocco)にさらされ続けます。
収穫は熟練者により選別をしながら手摘みで行われ、発酵・熟成はコンサルタント Luigino De Giuseppeのアドバイスを取り入れながら、厳密に温度管理された ステンレスタンクで行われます。
海面より低い土地で造られたセラーでは、 年間を通して温度と湿度を一定の条件で保ちながら更なる熟成が行われます。
1930年代後半に、創業者であるRomano Bortolussoは現在の土地でぶどう農業と ワイン造りを始めました。当初は小さなコンテナで量り売りを行っていました。 1970年、Romanoの孫EmiroによりAzienda Agricola Cav.Emiro
Bortolussoの 会社体系は確立され瓶詰したワインの販売が始められ、現在Bortolussoの伝統は4代目にあたるEmiroの長女Claraとその弟Sergioに 受け継がれています。
Chardonnay:ステンレスタンク発酵と熟成で造られる、雑味の少ないスマートでキレのある味わい。硬いミネラルを含有するシャルドネワインが多い中、穏やかな旨味を持つこのワインはペアリングにも最適です。イカや帆立を使った前菜やパスタ料理、生姜の香りが効いた和食との相性も試してみたいですね。
Ribolla gialla:ステンレスタンク発酵と熟成で造られ、ブドウ品種個性が明確に感じられるワイン。果実味は控えめながら、厚みのある酸と程よい苦み、グリップ力のある後味が典型的なリボッラの特徴です。
チーズを使った料理、根菜類、卵のコクがある料理や白身肉にもあう白ワインとして魅力的です。
Sauvignon:こちらもステンレスタンクでの発酵と熟成によるフレッシュさが感じれ、マセラシオンによりソーヴィニョンらしいハーブのような爽やかとわずかなアロマのニュアンスがしっかりと感じられらワインです。川魚の塩焼きやバジルなどのハーブを使った料理とともに楽しみたいワインと言えます。
Merlot:国際品種のように捉えられがちなメルロー種もフリウリ地方では土着品種と言えるでしょう。第一次世界大戦頃、フランスと連合を組んだ北イタリアのエリアには当時のフランスブドウ品種が植えられ、そのまま土着として残っています。現在の様な果実たっぷりのクローンではく、少し青さやスパイスを感じるような味わいがこのエリアらしく、根菜やラグーとの相性の良さを感じさせます。
Refosco:フリウリ地方の土着品種として知られるレフォスコ。タンニンの穏やかなスムーズな果実味が心地良く、一部樽熟成によってボディと複雑味が増しています。わずかなスパイス香は様々な料理のアクセストとなり、干潟ブドウの特徴である柔らかい口当たりを持つ事で、よりペアリングワインとしての可能性を高めています。